パース(透視図法)で人物を描いているときに、
この人物をここに移動させたいな
と思ったことはありませんか?
人物を自由自在に移動させたり、配置できると楽しいですよね。
とはいっても、
・パース(透視図法)で人物を移動させるにはどうしたらいいの?
・パースがついているから、定規で測れないし、なんか人物移動って難しそう…
といった感じで悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
実際僕もパース(透視図法)を勉強し始めたばかりの頃、
パースがついているのに、どうやって人物を移動させたらいいんだろう?
という感じで、よく分かりませんでした。
そこで、当時の僕のように、
・パース(透視図法)で人物移動って具体的にどうやるの?
・初心者でも簡単にできる、人物移動のやり方が知りたいな
と思っている方に対して、
最近、パース(透視図法)を勉強し始めたばかりの初心者の方でもわかるように、
丁寧にわかりやすく解説していきます。
目次
1 パース(透視図法) 人物移動・人物配置の方法
パース(透視図法)で人物移動・配置する方法はいくつかありますが、
今回は、初心者の方でも使いやすい方法を2つ紹介します。
① 足元と頭をつないで、人物移動・配置する方法
まず1つ目が、
①人物の足元と頭を線でつないで移動する方法
です。
と言われてもよく分からないと思いますので、
図を使ってみていきましょう。
こんな感じで人がいたとします。
アイレベル(EL)が人物の頭より少し高い位置にあります。
アイレベル(EL)は、カメラの高さだよ。
どの高さにカメラがあって撮影しているかだよ。
さて、この人物をA地点に移動させたい場合、
まず人物の足元と、移動させたい地点Aを線で結び、
アイレベル(EL)にぶつけます。
そうすると、アイレベル(EL)上に点(消失点)ができます。
次に、この点(消失点)と移動させたい人物の頭のてっぺん部分を線で結びます。
あとは、A地点に垂直線を引けば、
A地点における、この人物の高さが分かります。
意外と簡単だね!
頭や腰などの高さを正確に出したい場合は、
アイレベル(EL)上の消失点(VP)を使って線を引くと、同じ高さを出すことができます。
同じ人物、同じ身長だから、頭や腰、膝などの位置も一緒だね!
では、今度はA地点から他の場所に移動させたい場合はどうしたら良いでしょうか?
例えば、B地点に移動させたい場合です。
この場合も、A地点の人物の足元と移動させたい地点Bを線で結び、
アイレベル(EL)上に点(消失点)を作ります。
あとは、この消失点とA地点の人物の頭のてっぺん部分を線で結んであげると、
B地点での人物の高さが分かります。
同じ身長の人物でも、B地点に行くとこんなに小さく見えるんだね
さて、今回はA地点やB地点における人物の高さを求めましたが、
実は、
この足元と頭を結んだ2本のラインは、どこで切っても同じ人物の高さ
になっています。
どういうことかと言うと、
例えば、①、②、③の場所で線を引いても、
①、②、③はいずれも同じ身長の人物になります。
なかなかイメージしにくいという方は、
1枚の壁をイメージすると分かりやすいかと思います。
上のような一点透視の壁があるようなもので、
どこで線を引いても同じ高さですよね。
確かに! ただの壁と同じだ!
なので、この垂直線から真横に平行移動しても高さは変わらないので、
横にも簡単に同じ身長の人物を移動することができます。
①の位置の人物を真横にスライドしてみたよ!
奥や手前に移動すると高さが変わりますが、
横に平行移動する分には、スライドするだけなので、高さは変わりません。
② アイレベル(EL)を利用して、人物移動・配置する方法
では続いて
②アイレベル(EL)を利用して人物移動する方法
を紹介します。
例えば、こんな感じで人物がいたとします。
そして、アイレベル(EL)がこの人物のひざあたりを通っているとします。
アイレベル(EL)を利用して人物移動する際は、
このアイレベル(EL)が、移動したい人物のどの位置を通っているかに着目します。
今この人物のすねあたりをアイレベル(EL)が通っています。
そして、このアイレベル(EL)というのは、どこまで行っても高さは変わりません。
アイレベル(EL)はカメラの高さだから、どこまでいっても高さは変わらないよ。
なので、
どの場所にこの人物が移動したとしても、
この人物のひざ位置をアイレベル(EL)が通る、
ということになります。
よって、例えばA地点にこの人物を移動させたとしても、
この人物のひざ位置にアイレベル(EL)が通るようにしてあげればOKです。
A地点にいても、ひざあたりをアイレベル(EL)が通っているよ
なので、手前にこの人物が移動したとしても、
ひざ位置にアイレベル(EL)が来るように描けばOKです。
手前に来ても、奥にいても、ひざ位置にアイレベル(EL)があるんだね!
2 パース(透視図法)や人物移動・人物配置の勉強におすすめの本
最後に実際に僕が使っていて、
パース(透視図法)や人物移動・配置を学ぶのにおすすめの本を2冊紹介します。
まず1冊目は「パース塾」です。
この本は、パース(透視図法)の入門書的な本です。
とてもわかりやすいので、
これからパースを学びたいという初心者の方に特におすすめです。
人物移動・配置についても、わかりやすく解説しています。
パースの基礎からガッツリ学びたい方におすすめ!
2冊目は「風景デッサンの基本」です。
「風景デッサン」とありますが、大部分はパース(透視図法)の解説になっています。
とてもわかりやすいので、初心者の方にすごくおすすめです。
人物移動・配置方法についても、かなりページを割いており、
わかりやすく丁寧に解説しています。
こういう場合は、どうしたら良いのか、どの方法を使うべきなのかなど、
一歩踏み込んだ内容になっているので、
さらに詳しく実践的に学びたい方におすすめです。
この本も、パース塾同様にわかりやすくてすごくおすすめ!
まとめ: 【初心者向け】 パース 透視図法 人物移動・配置の方法をわかりやすく解説!
今回は、初心者の方でも簡単にできる人物移動・配置の方法を2つ紹介しました。
一見難しいそうで厄介に感じるかもしれませんが、
やる作業としてはそこまで難しくないかと思います。
ぜひ活用してみてください。
おわり
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