パースを使って絵やイラストを描いているときに、
この形をパースがついた状態で、
手前や奥に増やしたいなと思ったことはありませんか?
パースがついていなければ、定規で測って増やすことができますが、
パースがついていると、定規で測るということはできません。
そんなときに便利なのが、「増殖」という方法です。
増殖を使うと、パースがついた状態で、
同じ形を手前や奥に、自由自在に増やすことができます。
とはいっても、
・増殖って具体的にどうやってやるのかな?
・なんか難しそう…
という感じで悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
実際、僕もパースを勉強し始めたばかりの頃、
パースがついている状態でどうやって同じ形を増やすのか、
そのやり方がよく分かりませんでした。
そこで当時の僕のように、
・増殖って具体的にどうやってやるの?
・増殖のやり方をわかりやすく知りたいな
と思っている方に対して、
最近パース(透視図法)を勉強し始めたばかりの初心者の方でもわかるように
丁寧にわかりやすく解説していきます。
増殖が使えると、めちゃくちゃ便利だよ!
目次
1 まずはパースのついていない平面を増殖してみよう
まずは分かりやすいように、
パースのついていない平面を増殖してみましょう。
ここに長方形があります。
この長方形を右へ1個増やしてみましょう。
このように、まず長方形に対角線を2本引きます。
そうすると、対角線が交わるところに交点(ピンクの点)ができます。
この交点から、増殖したい方向、
この場合は、右に向かって直線を引きます。
この直線は長方形の上下の2辺に平行に引きます。
この直線は、長方形を横に2分割する線だよ!
そうすると、長方形の右側の辺と交点(緑の点)ができますね。
そしたら、長方形の角からこの交点(緑の点)を通る線を引きます。
今回は左下から引いたけど、左上からでもOK!
あとは、長方形の上の辺を延長した線とぶつかる点ができるので、
そこで垂直線を引けば、増殖完成です。
これを繰り返すと、いくつも同じ形を増殖することができます。
また、上にも増殖することができます。
上に増殖する場合も、やり方は全く同じです。
まず、長方形に引いた対角線の交点から上に直線を引きます。
そうすると、長方形の上の辺との交点(緑の点)ができます。
ついでに長方形の縦の辺も上に延長しておきます。
そしたら、長方形の下の角から先程できた交点(緑の点)を通る線を引きます。
長方形の縦の辺を延長した線とぶつかったところで線を引けば増殖完成です。
2 パース(透視図法) 増殖の方法
では実際にパースがついた状態で増殖していきましょう。
といっても、パースがついていない状態での増殖と全く同じです。
それではやっていきましょう!
今、こんな感じでパースがついた長方形があります。
VPは消失点です。
VPは、バニシングポイントで消失点のことだよ
そして、アイレベル(EL)が長方形の真ん中より少し上あたりを通っています。
アイレベル(EL)を引くときは、なるべく薄く引くことをおすすめします。
あまり濃ゆいと混乱の原因になるよ!
長方形の左右の2辺は、アイレベル(EL)に対して垂直です。
いわゆる一点透視の構図だね!
では、この長方形をこれから右方向に増殖してみましょう。
まず、長方形に対角線を2本引きます。
(※ アイレベルはややこしいので、長方形の部分だけ消しています)
そうすると、対角線が交わるところに交点ができます。
この交点から消失点(VP)に向かって直線を引きます。
この直線は長方形を横に2分割する線だよ。
長方形の上下の2辺に平行だから、同じ消失点に向かうよ。
そうすると、長方形の右側の辺と交点(緑の点)ができますね。
そしたら長方形の角からこの交点(緑の点)を通る線を引きます。
今回は左下から引いたけど、左上からでもOK!
アイレベル(EL)と間違わないように注意してね。
あとは、長方形の上の辺を延長した線とぶつかる点ができるので、
そこで垂直線を引けば、増殖完成です。
この垂直線は、アイレベル(EL)に対して垂直に引いてね
この状態から上に増殖する場合は、
上向きにパースはついていないので、定規で長さを測って増殖することもできます。
一点透視なので、縦方向にパースはつかないよ。
だから、定規で測って増殖してもOKなんだね。
また、これまでのやり方と同じように増殖することもできます。
3 パース(透視図法)の勉強におすすめの本
最後に、実際に僕が使っていて、
パース(透視図法)の勉強におすすめの本を紹介します。
それが、「パース塾」です。
この「パース塾」は、
パース(透視図法)の基礎をしっかり学びたい方にすごくおすすめです。
図やイラストもたくさん使っており、内容もとても分かりやすいです。
パース(透視図法)の入門書にぴったり!
またこちらの記事で、他にもパースのおすすめの本を紹介しています。
ぜひ見てみてください。
まとめ: パース 透視図法 同じ形をパースがついた状態で増やす増殖の方法をわかりやすく解説!
パースがついていると、定規で測って増やすということができません。
そんなときに役立つのが増殖です。
増殖は使う頻度が多いので、ぜひ覚えておきましょう!
おわり
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