二点透視図法を使って、絵やイラストを描くときに、
消失点(VP)の位置が近すぎると、
歪みやいびつさが出てきてしまうことがあります。
なので、
そういったときは、消失点(VP)を遠ざけるなどの工夫が必要になります。
とはいっても、
・消失点(VP)が遠すぎると紙の外に出てしまうけど、どうしたらいいの?
・消失点(VP)が遠いと、描けないから諦めるしかないの?
・紙に収まるギリギリで描くしかないの?
といった部分で悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
実際、僕もパースを勉強し始めたばかりの頃、
消失点が遠くて、紙の外にはみ出してしまい、
どうしたらいいのか分かりませんでした。
そこで、ギリギリ紙に収まる範囲で消失点を取ったりしましたが、
そうすると自分の描きたい形ではなくなるため、
うーん、なんか嫌だなとモヤモヤした気持ちで描いていました。
描きたい形じゃないのは、なんか嫌だよね
しかし、その後勉強を進めていくうちに、
どうしたらいいのかが分かってきました。
そこで、当時の僕のように、
・消失点(VP)が遠くて紙の外にはみ出すけど、どうしたらいいの?
・ギリギリ紙に収まるところで妥協するしかないの?
・単純に遠くて届かないけど、何か良い方法があるの?
と思っている方に対して、
消失点(VP)が遠いときの対処法を2つ紹介します。
目次
1 消失点(VP)が遠いときの対処法① 紙を継ぎ足す
消失点が遠くて、紙の外にあるときに一番効果的な対処法が、
紙を継ぎ足すという方法です。
原始的ですが、これが一番効果的で手っ取り早いです。
こんな感じです。
紙を貼り付けるときは、セロハンテープではなく、
粘着力の弱いメンディングテープやマスキングテープがおすすめです。
セロハンテープは粘着力が強いからおすすめはできないよ!
2 紙を継ぎ足しても、消失点が遠くて届かないときの対処法
先程、紙を継ぎ足して消失点を取る方法を紹介しましたが、
本当に消失点が遠いと、1つ問題が生じることがあります。
それは、今度は消失点から描きたい対象物まで定規が届かないという問題です。
しかし、これはパースラインと呼ばれる線を引くことで対処できます。
では、そのやり方を説明します。
例えば、こんな感じで
紙を継ぎ足して消失点を取ったとします。
しかし、消失点から定規を使って描きたい対象物に線を引こうにも、
消失点からの距離が遠すぎるので、定規が届きません。
この写真では30センチ定規で十分届くけど、それ以上のときを想定しています
こういう場合は、
消失点からパースラインと呼ばれるラインを何本か引きます。
あとは、このパースラインに被らないように引きたい線を引けばOKです。
例えば、立方体の左の側面を横に2分割する線を引きたい場合、
途中でパースラインに交わらないようなところを見つけて、線を引きます。
そうすると、消失点に向かう線が引けます。
横から見るとこんな感じです。
定規のラインとパースラインが途中で交わっていないよね
というのも、パースラインは全て同じ消失点に向かう線なので、
途中でどこかのパースラインに交わってしまうと、
その線は消失点に向かっていないことになります。
以下のような感じですね。
拡大するとこんな感じです。
赤い線が途中でパースラインに交わっているからこれはダメだね
なので、途中でパースラインに交わらないように線を引く必要があります。
精度が低いときは、パースラインを多めに引いてみよう!
この方法は、完璧に100%の精度で描けるかと言われれば微妙ですが、
消失点が遠い場合は、かなり有効な手法です。
3 消失点(VP)が遠いときの対処法② 今現在、使っている定規を見直してみる
もし、頻繁に消失点が遠い場面に出くわすのなら、
今現在使っている定規を見直してみるのも良いかもしれません。
15センチや20センチ、30センチなどの一般的な長さの定規を使っている場合、
消失点まで届かないことがかなり多いと思います。
これは、実は過去の僕がそうでした。
僕も以前は15センチや20センチ、30センチ定規を使っていました。
ただ、
15センチ定規となると、ほとんど消失点まで届かないと思います。
また、30センチ定規でも、
ちょっと望遠気味のパースで描こうとすると届かなくなることもありました。
そこで、僕は少し長い45センチの定規に変えました。
それがこの定規です。
この長さの定規に変えてから、
消失点に届かないという悩みがかなり解消されました。
消失点に届かないのは結構ストレス!
45センチといっても、慣れれば普通に使いこなせます。
てか、むしろこれより長くても大丈夫なくらいです。
むしろ50センチとかでもいいくらいです。
大は小を兼ねるっていうやつは本当です!
なので、今の定規で消失点に届かない場面に頻繁に出くわすなら、
少し長めの定規を使ってみるのもアリかもしれません。
消失点にダイレクトに届くのはめちゃくちゃ気持ちいい‼︎
まとめ: パース 透視図法 消失点が紙や画面の外で遠いときの対処法 2つ紹介!
消失点が紙の外になどで遠くて届かないときには様々な方法がありますが、
今回紹介した
・紙を継ぎ足して消失点を取る
・今現在、使っている定規を見直してみる
という対処法は、結構有効な方法かなと思います。
特に今使っている定規を見直すというのは、意外と盲点かもしれません。
消失点にダイレクトに届くというのは、めちゃくちゃ気持ちいいので
ぜひ試してみてください。
おわり
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