二点透視図法を使って、家を描いてみたいなと思ったことはありませんか?
二点透視図法を使って家が描けると、リアルな感じかして、
テンションが上がりますよね。
とはいっても、
・建物はなんとなく描けるけど、
「三角屋根・切妻屋根」ってどうやって描いたらいいんだろう?
・三角屋根の描き方よく分からないなぁ…
・家は箱っぽいけど、三角屋根はちょっと難しそう…
という感じで、
三角屋根・切妻屋根の描き方で悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
実際、僕自身もパース(透視図法)を勉強し始めたばかりの頃、
二点透視図法で家を描きたいけど、
三角形の屋根ってどうやって描いたらいいんだろう?
って思っていました。
しかし、その後勉強を進めていくうちに少しずつ分かってきました。
そこで当時の僕のように
・二点透視図法で家を描きたいけど、
「三角屋根・切妻屋根」の描き方が分からない
・どうやって描いたらいいの?
・わかりやすく知りたい!
と思っている方に対して、
最近パース(透視図法)を勉強し始めたばかりの初心者の方でも分かるように
丁寧に分かりやすく解説していきます。
目次
1 二点透視図法で描く「三角・切妻屋根」の描き方
それではさっそく、
二点透視図法で描く「三角・切妻屋根」の描き方を解説していきます。
わかりやすいように、
こんな感じで上から少し見下ろした二点透視の構図で作っていきます。
俯瞰(フカン)ってやつね!
今回は、左側の面の方に三角形の部分を作っていきます。
①左側の面の中心を出す
まず、左側の面に対角線を2本引きます。
そうすると、対角線の交点ができるので、
この交点を通る縦線を引いて2分割します。
これによって、中心を出すことができました。
中心を出す、2分割の方法が分からない方はこちらの記事を見てください
②左側の面の上に三角形を作る
次に、左側の面の上に三角形を作っていきます。
高さは自然に見える高さで良いと思います。
あまり高すぎると、洋風っぽくなる感じ! 和風は少し低めだよ
③反対側にも三角形を作る
では、反対側にも三角形を作っていきます。
三角形のてっぺんから右側の消失点(VP)に向かって線を引きます。
屋根の上の辺は、右側の消失点に向かう箱の線と平行だから同じ消失点に向かうよ
ただ、
どこまで線を引けば、反対側の三角形のてっぺん部分なのかが分かりませんね。
う〜ん、どこまでかな?
反対側の三角形のてっぺん部分を決める方法は、色々なやり方がありますが、
今回は、効率的かつ分かりやすいやり方を紹介します。
一番最初に左側の面に対角線を2本引いて、中心線を出しましたが、
これを利用します。
中心線と箱の上の辺が接する点(赤い点)から、右側の消失点に向かって線を引きます。
この線は箱の上の面を2分割する線で、かつ右側の消失点に向かう箱の線と平行だから、同じ消失点に向かうよ
そうすると、
反対側の面の上の辺とぶつかる点(ピンクの点)が見つかりますね。
この線は反対側の面の上の辺を2分割する点だよ
あとは、この点から上に垂直線を引けば、
三角形のてっぺんから引いた線とぶつかる点が見つかるので、
そこから箱の上の角を結ぶと反対側にも三角形を作ることができます。
これで三角屋根、切妻屋根が完成です。
よっしゃ、できた‼︎
けど、もう少し屋根っぽくしたいなぁ
確かに大まかな三角・切妻屋根の形はできましたが、
もう少しリアルな感じにしたいですね。
ということで、次は屋根にラインなどを描いて、
リアルな感じにしていきたいと思います。
2 屋根の消失点(VP)を使って、リアルな「三角・切妻屋根」にしよう
では、先程描いた屋根に少し手を加えて、
よりリアルな感じの屋根にしていきたいと思います。
屋根といえば、ラインなどが入っていますよね。
ただ、この状態に線を引こうにも、
線の角度とかをどうすればいいのか分かりませんよね。
なんとなく平行に引けばいいのかな?
もちろん、感覚でも大丈夫だと思いますが、
でもやっぱりきちんと描きたいときもありますよね。
こいうときに活躍するのが、
「屋根の消失点(VP)」
というやつです。
屋根の消失点(VP)って何かというと、普通の箱に消失点(VP)があるように、
実は、三角形などの傾斜面にもきちんと消失点があるのです。
今回の場合も、屋根の消失点があります。
どこに屋根の消失点があるのかというと、この場合、
左側の消失点の垂直線上に2つの屋根の消失点があります。
確かに収束しているね!
では、この屋根の消失点を使って、少しリアルな屋根にしていきましょう。
屋根を少し出っ張らせてみよう
では、まず屋根を少し出っ張らせてみましょう。
手前にこのくらい、奥にも同じくらい出っ張らせます。
ここは感覚でOK!
ただ、パースがついているから、奥の方が少し短くなるよ
そしたら、上の屋根の消失点を使って屋根のラインを引きます。
ついでに、反対側の屋根のラインも引いておきます。
もう1個の、下の屋根の消失点を使っているよ
手前の屋根の下部分を、ある程度まで出っ張らせたら、
そこから右側の消失点に向かって線を引きます。
では、次に反対側も手前と同じだけ出っ張らせます。
手前の屋根の角から左側の消失点に向かって線を引きます。
屋根の傾斜ラインとぶつかったらOKです。
これで、手前と同じ分だけ出っ張らせたことになります。
この点から右側の消失点に向かって線を引けば、反対側の屋根の下のラインができます。
少し屋根らしくなってきたね!
屋根の厚みを作る
それでは、屋根の厚みを作っていきましょう。
屋根の消失点と箱の左右の消失点を使って厚みを作りました。
屋根の端の角度は屋根の傾斜に対して大体90度くらいにしています。
ここの角度は描きたい角度にしてね!
これでかなり屋根っぽくなってきましたね。
では最後に屋根にラインを引いていきます。
屋根の消失点(VP)を使って、屋根のラインを引こう
では、最後に屋根にラインを引いていきましょう。
分割を使っていきます。
分割の方法が分からない方は、こちらの各記事を参考にしてください。
・2分割や4分割、8分割など
・3分割や6分割、9分割など
・5分割や10分割など
・7分割や14分割など
今回は、8分割にしてみたいと思います。
①まず全体を2分割にする
まず、対角線を2本引きます。
そうすると、対角線の交点ができますね。
そしたら、横に2分割する線と縦に2分割する線を引きます。
横に2分割する線は、右側の消失点に向かいます。
右側の消失点に向かう箱の線と平行だからだよ
一方、縦に2分割する線は屋根の左右の線に平行なので、
上の屋根の消失点に向かいます。
② 2分割を利用して全体を4分割にする
続いて2分割を利用して、全体を4分割にしていきます。
2分割してできた、それぞれの四角形に対角線を1本ずつ引きます。
対角線の向きは左上から右下でもOKです
対角線は、なるべく薄く引くのがコツ!
そうすると、一番大きい四角形を横に2分割する線との交点ができるので、
この交点を通り、上の屋根の消失点に向かう線を引きます。
さっきと同じで、屋根の左右の線に平行なので同じ消失点に向かうよ
③ 4分割を利用して8分割へ
では、8分割にしていきます。
4分割してできた、それぞれの四角形に対角線を1本ずつ引きます。
あとは、4分割のときと同じように上の屋根の消失点に向かって線を引けば、
8分割完了です。
屋根っぽくなったね!
こんな感じでなんとなく屋根っぽくなりました。
あとは、描きたい感じにアレンジしてみてください。
3 パース(透視図法)の勉強におすすめの本
最後に、実際に僕が使っていて、
パース(透視図法)の勉強におすすめの本を3冊紹介します。
まず1冊目は「パース塾」です。
この本は、初心者の方、
特に、パース(透視図法)を基礎から学びたい方にすごくおすすめの本です。
2冊目は「パース塾 ② 実践編」です。
この本は、先程の「パース塾」で学んだ基礎を使って、
家具やドア、窓、部屋や家などといった、身の回りにある様々なものを描いていく、
その描き方を解説した実践的な本です。
色々なものを描いてみたい‼︎ って方におすすめ!
3冊目は「風景デッサンの基本」です。
この本は、パース(透視図法)の原理・理屈からしっかり学びたいという方におすすめです。
また、とても分かりやすく丁寧に説明しているので、
これからパース(透視図法)を勉強したいという初心者の方にもすごくおすすめです。
まず持っておいて損はない本!
個人的にはすごくお気に入りの本です
まとめ: 二点透視図法で 三角・切妻の屋根の描き方をわかりやすく解説!
三角屋根・切妻屋根って簡単そうに見えても、実際描いてみると意外と難しく、
色々悩みが出てくるものかもしれません。
屋根って複雑で、どうなっているのかよく分からない感じですが、
今回のように、1つずつ手順を追って確認しながら描いていくと
スムーズに描けるのかなと思います。
おわり
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